R Time Series Analysis 時系列解析(8) (線形定常過程3) MAモデル
AR(Auto Regressive)モデルに対し、今度はホワイトノイズの線形結合形である MA(Moving Average)モデルを考える。(下記は1次のMAモデル)
ホワイトノイズは線形定常過程に含まれるため、その線形結合であるMAモデルも当然線形定常過程となると理解した。
とりあえず1次の場合で関数を作ってみた。
MA1 <- function(n,si,a=0,sd=1,y0=0) { c <- rnorm(n,sd=sd) y <- rep(0,n) y[1] <- y0 for(j in 1:(n-1)) { y[j+1] <- a + c[j+1] + si*c[j] } m <- round(mean(y),digits=2) e_y <- round(m,digits=2) par(mfrow=c(2,1))
title <- paste("MA Model y_t = a + c_t + c_t-1, a=",a, "θ =",si,"sd =",sd) yl <- c(min(y),max(y)) plot(y,type="l",main=title) abline(h=e_y,col=2) y_ts <- ts(y,start=1,freq=1) acf(y_ts,main="Autocorrelation coefficient") }
以下入力と結果。前項の影響が無いのでいかにもランダムな動きをする。当然と言えば当然。
par(mfrow=c(2,1)) MA1(n=200,si=0.5)
ところで、ARモデルとMAモデルには相互の関係があるらしい。それぞれm次のモデルをAR(m), MA(m)と表すことにすると、
- ARモデルが定常であれば、MA(∞)となる
- MAモデルの反転可能(係数θの絶対値が1より小さい)場合は、AR(∞)となる
という関係が成立するらしい。
【追記】
上記について感覚的に捉えて、
- ARモデルが定常である ⇒ 時間間隔が大きくなるにつれて時点間の影響が減衰する ⇒ ARモデルはホワイトノイズの無限級数として表せる ⇒ MA(∞)に相当
- MAモデルが反転可能である ⇒ 時間間隔が大きくなるにつれて時点間のホワイトノイズの影響が減衰する ⇒ AR(∞)に相当
と理解した。